2chのお友達から「SLE 完治でくぐれ」という親切なような不親切なようなメールをもらう。
「SLEは完治しません」のページの海の中でようやく発見。
ここまで普通の人に噛み砕いて書いてくださって、この先生ありがたい。
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2006/4/16 内科学会報告 分子標的療法が難病を克服する新たな時代に突入。リウマチ様関節炎もSLEも完治する。
4月14日から16日まで、内科学会が横浜国際会議場で開かれた。分子標的療法のシンポジウムがあった。
今回、話題となった薬は、抗TNF-?抗体(レミケードなど)、抗IL-6抗体、抗CD34抗体などである。
抗TNF-?抗体はリウマチ様関節炎、クローン病に著効し、抗IL−6抗体は、キャッスルマン氏病、
リウマチ様関節炎、若年性特発性リウマチ様関節炎、クローン病、などに著効することが示された。
また、抗CD34抗体は、多発性骨髄腫やSLE(全身性紅斑性狼蒼)などに著効を示していることが報告された。
その効果は顕著で、従来のステロイドや免疫抑制剤治療に
比べて、大変優れた効果を示していた。
その優れた効果と病気の初期に効きやすいという特性から、アメリカでは、これらリウマチ系の自己免疫疾患に対しては、
安い薬から順に使う (ボトムアップ)のではなく、効果の強い分子標的療法薬をはじめから使う(ヘッドダウン)
の投薬法が提案されている。リウマチ様関節炎・SLEはステロイドで上手に管理する病気から、
分子標的療法で完全に治ってしまう病気になった。
シンポジウムの終わりに、座長は「パラダイムシフトが起こった。」と表現した。
私が大学卒業後に最初に研修したのは、東京大学附属病院物療内科であった。
物療内科(今のアレルギー・膠原病内科)には多くの難治性の患者さんが入院していた。
中でも、若い女性が罹患するSLE、しかもSLE脳症は悲惨であった。
SLEとは、紫外線を浴びた皮膚が赤く変化する病気で、顔に蝶形紅斑がでて気づかれることが多い。
関節痛や発熱、腎炎、脳炎などもおこる難治の病気で、患者さんたちの人生は破壊される。
病気の本態は、原因不明の抗体産生の異常亢進で、Bリンパ球系の病気である。
CD34は前Bリンパ球に出現する分子で、これを攻撃することで、異常なBリンパ球が正されるという。
したがって、理屈からいうとBリンパ球を病気の本態とする病気では、
病気が簡単に治る可能性があるということである。
報告では、SLE脳炎が見事に治癒した症例が2例示されていた。私は、22年前の研修医のころを思い起こした。
あのころに、この薬があったら、助かったはずの若い娘さんたちの顔が自然と瞼に浮かんできた。
彼女たちのSLE脳症は治癒せず、文字通り、かわいそうな人生であった。合掌。
ところで、これらの分子標的療法薬は値段が高いという理由から、保険収載が遅れている。残念なことだ。
中目黒消化器クリニック